第9章のまとめ
1、 食品によってガンを予防することは可能である。ガン発生原因のうちの少なくとも30%は食事、すなわちわれわれが毎日食べる物に起因する。ただしタバコは除く。
2、 ガンと戦う栄養素の多くは果物と野菜に多い。しかし、多価不飽和脂肪酸にもガンを防ぐ効果がある。
3、 放射線療法あるいは化学療法を受けなければならない場合は、月見草オイルあるいは魚油などの多不飽和脂肪酸に加えて、ビタミンEの摂取が望ましい。特に、多価不飽和脂肪酸については、オメガ三とオメガ六を2対1の割合で摂取が望ましい。
4、 前ガン状態の喉頭ガン、咽喉ガン、大腸ガンなどの場合はベータカロチン、ビタミンA、C、Eは抑制力があるという証拠が多い。特に、イニシエーション以前のガンに対しては抗酸化物質は有効。肺ガンを考えると、40代前半からの摂取が望まれる。
5、 ハーブやスパイスなど身近にある植物にもガン予防能力のあるものが多い。カレーに含まれるクルクミンには抗ガン性がある。また、大豆に含まれるゲニステインは乳ガン、前立腺ガン、結腸ガン、白血病などを防ぐ効果あり。
6、 見た目の悪い、虫食いの野菜や果物には、農薬や品種改良の危険より、植物が持つ酵素増強機能が働いている可能性が大きい。つまり、昆虫により被害を受けたという事実から、抗酸化酵素を増加している可能性が高い。動物としてのわれわれに有益と考えて良い。
クレイトン博士の「英国流医食同源」 ~発ガン性物質があふれる現代を賢く生きる~(翻訳版)の内容を転載しています。
当コンテンツは、現代人の食生活に関する問題や身体を守る抗酸化物質に関する豊富な研究結果を元に、多くの消費者の誤解の本質を解き、健康な食生活の実践を啓蒙している、論文『クレイトン博士の「英国流医食同源」~発ガン性物質があふれる現代を賢く生きる~』の内容を転載しております。