残尿感・排尿困難

残尿感・排尿困難:尿トラブル

尿が出にくくなる症状(排尿困難)には様々なものがあり、「尿に勢いがない(尿勢低下)」、「尿が出始めるまでに時間がかかる(排尿遅延)」、「力まないと排尿できない(腹圧排尿)」、「排尿後にすっきりした感じがなく、尿が残っている感じがする(残尿感)」等が主に挙げられます。

残尿感ではなく、実際に残尿(出しきれないで膀胱内に残っている尿)が多くなると、尿路感染症(膀胱炎)にかかりやすくなったり、腎臓にまで尿が溜まってしまい水腎症を起こし、腎機能を低下させてしまうこともあります。
全く尿が出なくなる状態=尿閉が起これば、緊急治療が必要です。

尿が出にくくなる排尿困難が生じる一番の原因は、加齢による膀胱収縮力の低下です。ある程度は許容するべきで、残尿がなければ特に大きな心配はありません。

また、服用している薬による副作用で尿が出にくくなることもあります。まれに、尿閉が引き起こされることもあるため、注意が必要です。薬を毎日服用している人は、薬の副作用について、主治医に聞くか、もしくは医薬品添付文書の確認をお奨め致します。

女性の場合は、股に何かが挟まったような違和感を伴って排尿困難があり、夕方頃に悪化する傾向がある場合は、骨盤臓器脱が疑われます。これは、骨盤内の臓器が下がってくるために、尿道が屈曲して尿が流れにくくなる症状です。

子宮がんなどで骨盤内の臓器の手術を受けた人や、糖尿病のある人などは、神経因性膀胱で排尿困難が現れることもあるため、該当する場合は確認が必要です。

その他、尿が出にくく、血尿も伴っている場合は、尿路結石や腫瘍などの疑いもあるため、検査が必要でしょう。

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