海外移住の日本人にガンが急に増える理由

このような栄養的アプローチについて、疫学的見地からの力強いバックアップデータがあります。それは、アメリカに移住した日本人あるいは韓国人についてのものです。移住後の数年で前立腺ガンが爆発的に増加するという統計があるのです。医師の中には、この事実は、アメリカの食習慣あるいは飲料水に前立腺ガンを誘発する何かがあるのだと信じている人もいますが、よく考えてみると、この説明は筋が通りません。なにしろ、ガンの成長には何年も掛かるのが普通ですし、アメリカの食品にこれほど大量のガンの発症を、これだけの短時間に誘発する成分が入っているとしたら、アメリカ人男性の前立腺ガンの発生率も同様に、現在の発生率よりももっと増加していてしかるべきです。

一方、移住する前にこれらの日本人が前立腺ガンの誘発因子を持っていたのだという説明も、やはり筋が通りません。日本に住んでいた時には、ガンは、日本人の食習慣の中にに自然に存在するガンの成長阻害因子によって、抑えられ、無害化されていたわけですから。そして、移住によって、その食物による保護を失い、前立腺に潜んでいたガンが活動を開始したと考える方が筋がとおります。

第九章 海外移住の日本人にガンが急に増える理由

クレイトン博士の「英国流医食同源」 ~発ガン性物質があふれる現代を賢く生きる~(翻訳版)の内容を転載しています。

当コンテンツは、現代人の食生活に関する問題や身体を守る抗酸化物質に関する豊富な研究結果を元に、多くの消費者の誤解の本質を解き、健康な食生活の実践を啓蒙している、論文『クレイトン博士の「英国流医食同源」~発ガン性物質があふれる現代を賢く生きる~』の内容を転載しております。

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